徒然妄念

ヴァルネラブルな世代

ヴァルネラブルということを考えている。 新幹線で刺殺された方は、まったく同じ時に同じ大学で時を過ごした方で、机を並べた知人もいるらしい。 事件にあうのは偶然で、怖いね、運だよね、何と出くわすかわからないもんね、と人々は言う。 そうだろう。でも…

不妊から、ワークライフインテグレーションとか家制度打破とか・・

ライフサカス(UMU)のお二人から、不妊のお話しを聞いてきました。 umumedia.jp 不妊治療は身近にも取り組んでいる人がいるし、自分は不妊治療が実って産まれたんだよって知人もいるはず。だけどあまり語られない(語りにくい)ので、関わる人が多い割には認…

表現を待つもの。『谷川俊太郎展』

現代詩の先生である文月悠光さんにチケットをいただき『谷川俊太郎展』へ。 詩人の頭の中を遊園地にしたみたいな展示が楽しかった。 数学って何ですかと聞いたら、「蝿が飛んでいるでしょう、あの飛ぶ軌跡を数式にできるのが数学です」と言われたことがあっ…

【血塗られた電柱】

時は2011年2月。震災前、リーマンショックからの不況色濃い晩冬の頃。 日立グループにて、西武鉄道駅ナカコンビニの一括採用管理という無謀な新規事業立ち上げに挑んでいた僕は無茶苦茶焦っていた。詰め段階で契約がまとまらない。時間が過ぎるごとに社内の…

ダンス舞台『nulde』とレギオンとダイバーシティ

レギオンとは一人でも大勢の悪魔だという。人にとりつき墓場に住まい裸で凶暴な自傷をつづけていた。イエスを畏れて人から離れ、二千頭もの豚にとりついて崖から落ちて湖で溺れ死んだと、 マルコによる福音書に記される。 飛澤初音さんが出演されるコンテン…

社会活動と加害性

痴漢についての対談で、男性みなが持つ加害性という話しに頷きながら考えたのが、社会活動と加害性について。社会活動は、雑にいえばいいこと、誰かのためになること。ではあるが、どんなにいいことでもそれで被害をこうむる人がいる。全ての人に善い、とい…

保毛尾田保毛男に思うこと

僕は筋道だってこの件を考察できる蓄積がないので、ただ思ったことを備忘的に ◆見ていないものを語ってはいけない。2次3次情報にもとづいて論評を行うことは控えるべきである。たとえ世の多勢が伝聞のみで人を非難していようと。 でもそのルールを破る方がよ…

戦争について、20170806

戦争について。小学生のとき、絵に描いたようなガキ大将がいた。江戸時代から続く染物(江戸小紋)職人の次男坊だった。江戸っ子とは、彼によると三代にわたり江戸産まれでないと自称できないらしい。彼のお父さんは戦争のせいで疎開先の長野で産まれた。「だ…

影響を受けた本を聞かれ・・

誰よりも僕の秘密を知る女性がおり、彼女と四方山話をするなかで影響を受けた本は?と聞かれて、ふと出てきた3冊。 ・『高杉晋作―幕末をかけぬけた男 』(講談社 火の鳥伝記文庫):小学校 ・『哀愁の町に霧が降るのだ』椎名誠 (新潮文庫):中学校 ・『富士』 …

父の日に

父の日に父に感謝することといえば、父の日に「お父さんありがとう」などと言わなくていい家族であることか。逆説的だけど、同調やお仕着せの感謝など知らん。 しかしながら、僕が中退したときに非難せず、じゃあこれからどうすると先の話しをした父は、まあ…

生産性を下げよう

人事イベントで、生産性についての示唆が2つあった。 一つは、生産性とは、働く人が機嫌よく仕事オモシロいなぁと感じて働く度合いでいいのかな、ということ。それを企業の業績に連動させることは経営やマネジメントの領分で、それを戦略人事というのだろう…

ニートな日からの10年。『俺たちの仮面ライダーシリーズ 電王 10th ANNIVERSARY』

仮面ライダー電王が10周年ということでムックが出ており、つい買ってしまった。 10年前は人生のどん底で、世間から逃避したニートからようやくコンビニのにーちゃんのフリーターへ社会復帰しだした頃だった。 毎週日曜日の朝は、朝食を買ってつきあっていた…

水が流れるように仕事をする

jinjibu.jp 本業より。「男性の育児休職取得」について、ローソン人事企画部長 山口さんのインタビュー。 仕事で一度だけ泣いたことがあって、それはローソンを訪問した後の大崎駅でだった。 2008年、コンビニのフランチャイジーに社員を紹介する事業を立ち…

Our Leader

ci.mycampus.jp 僕ほど、山下彩香という人を揶揄する者もいないと思う。 日本発、アジアから事業を興した女性として各処で敬意を払われたとしても、ビジョナリーらしい穴ぼこだらけの人物で、近侍する僕としては雑言の止む間もない。 山下さんは何故かキャリ…

あぁボブ・ディラン、、。アメリカ文学はまたもノーベル賞を逃したのか?

ボブ・ディランがノーベル文学賞をとったけど、それに驚きの声があがっていることに、僕は驚いている。 ノーベル文学賞の有力候補として以前から挙がり続け、今年は、今年はと噂をされていたボブ・ディランが受賞したところで、リストの上のほうの名前が順当…

コオロギ戦記2016

【前回までのあらすじ】 時は2015年秋、I氏の暮らす新宿区某所の安アパート(でも築7年)の裏庭にはヘルヘイムの森の如くに草が生い茂り、コオロギたちが心安らかにコミューンを営んでいた。 ある日、剪定業者の魔手により無情にも草は跡形もなく刈り取られ…

徒然妄念:「世界自殺予防デー」に、2016。

9月10日は「世界自殺予防デー」。自死について、徒然に思う妄言など。 ・人はほっといても死ぬから心配するな。 ・生きていることが辛いなら、きっと死んでも辛かろう。物体に帰しても楽にはなるまい。どうせ辛いなら生きていてもよい。 ・寿命が縮んじゃっ…

「誰もが生きにくい社会」をつくろう

37歳になりました。 見透かした娘がいたもので、誕生日の胸には一物あるだろうと、抱負は何かと尋ねてきたので、その回答も兼ねて。 「誰もが生きにくい社会」をつくるために、各活動をしたい。 あえて語弊のある表現をしている。丁寧にいえば「すべての人が…

江藤新平の逃亡路、宇和島から高知へ

街道をゆく 14 南伊予・西土佐の道 (朝日文庫) 作者: 司馬遼太郎 出版社/メーカー: 朝日新聞出版 発売日: 2008/11/07 メディア: 文庫 この商品を含むブログ (1件) を見る 旅行の目的が、その旅程であっても悪くはなかろう。 夏休みに高知に行く、と壮語して…

映画「月光」で思いおこす当事者性について

しあわせなみださんの「月光」鑑賞会に参加してから、感想めいたものをまとめようと思いつつ半月がたち、東京での上映は今週末までとなってしまった。 何かがひっかかって、所感がまとまらない。 良い映画でした。扱うテーマを鑑みて語弊があるかもしれない…

雨をうたった歌が好き

梅雨といえば『いま、会いにゆきます』が思いうかぶが、物語のなかで降る雨は、愛する人たちを包み込む慈しみの雨なのだろうかと、僕は疑問をおぼえてしまう。 雨は、一人で濡れるものだ。 ラカンに鏡像段階という説がある。どこまでが自分の身体か判然とし…

祖父の遺品と、家紋の謎

家紋のカフスなんて超絶ダサい代物だけど、祖父の遺品とくれば遠慮なく受け継ぐに限る。 僕の一族的ルーツは、鎌倉期より秋田県と山形県の境あたり、鳥海山と日本海にはさまれた出羽国由利郡に土着していた国衆、打越(内越)氏にある。 打越氏は風雅な山間…

愛と含羞の西武鉄道

(2014年4月24日 ) 高田馬場で幼少期をすごした者にとって、一番のアミューズメントスポットは駅前のビッグボックスだった。 もう四半世紀前にもなるが当時のビッグボックス1階には噴水があり、奥にはマクドナルドがあり、またアイスクリーム屋さんなんかも…

今年の桜はどこで見ますか?誰と見ますか?来年の桜はどこで見ますか?誰と見ますか?

28歳まで、僕は会社に就職したことがなかった。 2008年、28歳の3月末、4月から会社員となることが不安で、悲しかった。 毎日同じ電車に乗って、毎日同じ場所に通い、一日中同じ椅子に座って、一日中同じ人と顔を合わせて、一週間を過ごすなんてことが、それ…

徒然妄念:ばあちゃんのフリースがもう限界かもしれない

僕が部屋でどんなかっこうで過ごしているのか、見たことがあるのは、両親をのぞけばドラえもんが指折り数えられるほどの人数しかいない。 冬は、いつも小汚いフリース(女物)を着ている。17年間、着続けている。 この超絶ご愛用のフリースが、もういい加減…

徒然妄念:挽花/「星の王子さま」

ふとしたことで、『星の王子さま』を再読する。 こんなにも絶望に満ちた物語だと、子供のときは思わなかった。 「だれかが、なん百万もの星のどれかに咲いている、たった一輪の花がすきだったら、その人は、そのたくさんの星をながめるだけで、しあわせにな…

徒然妄念:俗にして贋だが、卑ではない

2月になって、やっと頭が2016年になってきた気がします。 つらつらと我が身を省みるに、自分の本性としてはディレッタントで、スノッブで、ペダンティックという俗物・贋作性が強い。 そんな俗物性、贋作性を、ちょっと忘れていた気がする。それはハングリー…

LGBT成人式で思い浮かんだ徒然。誰もがそれぞれに生きにくい、その生きにくさを大事にする、大事にしあう社会。

LGBT成人式、今年も行ってきました。当事者の方の式辞はもちろんだけど、家族・周りの人の式辞がまたも感慨深かった。 ・・というちゃんとした感想は後日として、走り書きで徒然に思い浮かんだこと。 生きやすい社会を目指すことは大前提だけど、ほんとは生…

東大を駒場で中退した僕が、14年ぶりに駒場で講義を聞いてきて、惰弱さに憤る話

(偏見とルサンチマンによる妄言) 中退したことのない人にはわかるまい。 中退した人間が、元いた学校の教室に座り、講義を聞くことへの心理的ハードルの高さを。。 先日、LGBTアクティビストの方たちによるIVLP報告会というものに参加しました。ぜひ聞きに…

徒然妄念:2016年ガンプラ大予測を眺めながら、Zガンダム好きが思うこと。

どーでもいい話。 早耳ガンプラ情報局さん恒例の2016年ガンプラ大予測が出て、ニヤニヤしながら見ているのだ。毎年、外れるか、全く外れるかのどっちか、みたいな予測だけど、楽しみ。 今年は放送30周年になるZZを軸に、ジ・オリジン、0083で流すみたいな予…