2016-01-01から1年間の記事一覧

なりたい自分から自由になること

「自由に生きる」というタイトルで、大学生に話しをするのだけど、僕は自由に生きているのか、自由に生きているように見えるのか、考えてしまう。 副題は、「~なりたい自分ってなんだろう~」。 https://www.facebook.com/events/208687552906511/ 僕が自由…

みんなちっちゃな動物は、しっぽに弓をもっている。SOIF開催。

スナフキンの歌は不思議だ。 「みんなちっちゃな動物は しっぽに弓をもっている」。何故みんななんだろう、何故ちっちゃな動物なのかな、何故しっぽなのか、どうして弓なのか。よく分からないけど、何か大切なことを言っているようで、だから多くの人に印象…

映画『ゲイビー・ベイビー』から思う、マイノリティ性を引き受けた人の美しさ。

感動して、一人で観ていたなら泣いてしまっただろう映画『ゲイビー・ベイビー』。 人はみな、マイノリティ性を負っている。それぞれの困難に直面したとき、引き受けて、前を向く姿が、人の美しさだと思う。 同性カップルを親に持つ子供「ゲイビー」たちの日…

備忘:20151113「しんとしたこころで」

2015年11月13日より。 今、一番聞きたい話。 メロンパンフェスティバルの“ひらめ”こと 平井 萌は、全右脳型人間であり、ビジョナリーすぎて素っ頓狂の極みであり、四次元に斜め上を行くような娘であり、要は抱腹絶倒の人だけど、深い悲しみを知っている人だ…

【フツーの女の子がエシカルビジネスを立ち上げるまで】

エシカルペイフォワード代表の 沼田 桜子さんが11月16日にオルタナSの自主ゼミに登壇します。 alternas.jp 演題は「エシカルビジネスの立ち上げ方」。昨年からエシカルファッション事業をはじめたいと構想を練り、今年4月にスタートして半年。走りつづけてき…

学生よ、行動するな。映画『ポバティー・インク』から思う、その2.

映画『ポバティー・インク』を見て、「魚を与えるんじゃなく、魚の釣り方を教えるんです」と今更ドヤ顔で言われると腹が立つ、しょせんそれは「Why、How、What」のHowを伝えているに過ぎない。Whyを育てる試みをせねば、という文章を書いた。 tetsuji178.hat…

水が流れるように仕事をする

jinjibu.jp 本業より。「男性の育児休職取得」について、ローソン人事企画部長 山口さんのインタビュー。 仕事で一度だけ泣いたことがあって、それはローソンを訪問した後の大崎駅でだった。 2008年、コンビニのフランチャイジーに社員を紹介する事業を立ち…

祝111位! 「ダチョウ倶楽部どうぞどうぞ」を貴女に/「国際ガールズ・デー」によせて

日本では大量虐殺や、組織的レイプや、強制労働や、人身売買が行われている。Yes?No? ・・という問いに、断固としてYesと答える人は少なかろう。が、相次ぐ自殺や、無法サークルや、長時間労働や、JK産業などを思うに、断固としてNoと答えられる自信は僕に…

インドネシアろうけつ染め×日本の天然藍染めのアクセサリー、studio napas.さん

ひさびさに、心震えるブランドに出会う。 studio napas.という小さなブランドで、柄はインドネシアのろうけつ染め(バティック)、生地は青森の天然藍染めだそうな。国をこえた伝統の掛け合わせ。なごみ系の、どこかアジアを感じる形や柄もかわいらしく、藍…

余は如何にしてエシカルの徒となりし乎 ~FairTrade Drippack Projectの話/EDAYA前夜~

学生のみんなと活動する理由を問われれば、それは彼女/彼らが社会の変化を敏感に感じとり、体現しようとするからに他ならない。時に突飛でもあるその着眼を聞かせてもらい、どう社会に根付くかを一緒に考え、実行することで、僕は常に蒙を啓かれる。 次の次…

Our Leader

ci.mycampus.jp 僕ほど、山下彩香という人を揶揄する者もいないと思う。 日本発、アジアから事業を興した女性として各処で敬意を払われたとしても、ビジョナリーらしい穴ぼこだらけの人物で、近侍する僕としては雑言の止む間もない。 山下さんは何故かキャリ…

あぁボブ・ディラン、、。アメリカ文学はまたもノーベル賞を逃したのか?

ボブ・ディランがノーベル文学賞をとったけど、それに驚きの声があがっていることに、僕は驚いている。 ノーベル文学賞の有力候補として以前から挙がり続け、今年は、今年はと噂をされていたボブ・ディランが受賞したところで、リストの上のほうの名前が順当…

メコンブルーとシュポール/シュルファス

昔つきあった女の子は、テキスタイルを学ぶ美大生だった。 つきあいはじめの頃、東京都現代美術館でひらかれた『シュポール/シュルファス展』(正式名『ポンピドゥー・コレクションによるシュポール/シュルファスの時代 : ニース〜パリ 絵画の革命 1966〜197…

丁寧な人、エシカルペイフォワード沼田桜子さん

丁寧について考える。 丁寧とは、小さなことでも一つ一つゆるがせにしないことかと思う。表面的な礼儀ではなく、他者や自分についても、物についても、行いについても、自然環境についても、それぞれを敬うように思いやることではないかと思う。 それは、エ…

全員がマイノリティというダイバーシティ:「EDAYAの魅力のひみつ」について

edaya-arts.blogspot.jp EDAYAのインターンとしてフィリピンに行っていた石川さんが感じた「EDAYAの魅力のひみつ」。正鵠を射ていて、よく見てきてくれたなぁと嬉しい。(ありがとう!) あえて、,僕たちは(少なくとも僕は)もう一歩先を見たいんだという点…

コオロギ戦記2016

【前回までのあらすじ】 時は2015年秋、I氏の暮らす新宿区某所の安アパート(でも築7年)の裏庭にはヘルヘイムの森の如くに草が生い茂り、コオロギたちが心安らかにコミューンを営んでいた。 ある日、剪定業者の魔手により無情にも草は跡形もなく刈り取られ…

徒然妄念:「世界自殺予防デー」に、2016。

9月10日は「世界自殺予防デー」。自死について、徒然に思う妄言など。 ・人はほっといても死ぬから心配するな。 ・生きていることが辛いなら、きっと死んでも辛かろう。物体に帰しても楽にはなるまい。どうせ辛いなら生きていてもよい。 ・寿命が縮んじゃっ…

「誰もが生きにくい社会」をつくろう

37歳になりました。 見透かした娘がいたもので、誕生日の胸には一物あるだろうと、抱負は何かと尋ねてきたので、その回答も兼ねて。 「誰もが生きにくい社会」をつくるために、各活動をしたい。 あえて語弊のある表現をしている。丁寧にいえば「すべての人が…

耽典籍:見えないマイノリティが組み合わさり支えあう。『ジニのパズル』崔実(講談社)

『ジニのパズル』崔実(講談社)。 ジニのパズル 作者: 崔実 出版社/メーカー: 講談社 発売日: 2016/07/06 メディア: 単行本 この商品を含むブログ (1件) を見る 在日コリアンが主題ではなく、見えないマイノリティについて書かれた小説だと思った。 小説は…

『買われた』子を包摂できる職場づくりを。「私たちは『買われた』展」

「私たちは『買われた』展」を見てきた。 仁藤さん、稲葉さん(Colaboの稲葉さん)のがんばりに頭が下がりつつ展示を見ていて感じたのは、「自分たちのことを知ってほしい」という声の切実さ。 「売春」を経験した子たちの、生い立ちや暮らしぶりや、そこへ…

江藤新平の逃亡路、宇和島から高知へ

街道をゆく 14 南伊予・西土佐の道 (朝日文庫) 作者: 司馬遼太郎 出版社/メーカー: 朝日新聞出版 発売日: 2008/11/07 メディア: 文庫 この商品を含むブログ (1件) を見る 旅行の目的が、その旅程であっても悪くはなかろう。 夏休みに高知に行く、と壮語して…

戦争への皮肉:Re Fashion Asia- by Rebirth×EDAYA

その銃弾は人を殺さず、子供たちが想う友人の笑顔を伝え、古くより人々が心を寄せて描いてきた文化の文様を刻む。 それは、戦争に対する最大の皮肉だと思う。 憎しみと恐怖によって用いられ、生命を奪い、社会を毀すことを企図して銃弾を作った者たちは、そ…

映画『ポバティー・インク』から思う「Why→How→What」のエンパワーメント

「魚を与えるんじゃなく、魚の釣り方を教えるんです」とドヤ顔で言われると腹が立つ。 第一、だいぶ手垢のついた表現だ。ドヤ顔で言うならそんなベタな骨董表現ではなく、もっと括目に値することを言ってほしい。 そして、いわゆる「Why、How、What」のHowま…

耽典籍:女、黒人、踊り子・・、詩というウィルスの現代日本への感染症状。『鏡のなかのボードレール』くぼたのぞみ(共和国)

美しく、深く織りなす本を読んだ。 『鏡のなかのボードレール』くぼたのぞみ(共和国)。 鏡のなかのボードレール (境界の文学) 作者: くぼたのぞみ 出版社/メーカー: 共和国 発売日: 2016/06/09 メディア: 単行本 この商品を含むブログ (1件) を見る 言葉は…

映画「月光」で思いおこす当事者性について

しあわせなみださんの「月光」鑑賞会に参加してから、感想めいたものをまとめようと思いつつ半月がたち、東京での上映は今週末までとなってしまった。 何かがひっかかって、所感がまとまらない。 良い映画でした。扱うテーマを鑑みて語弊があるかもしれない…

耽典籍:「撮るもの」自身の物語。『アストリット・キルヒヘア ビートルズが愛した女』小松成美さん(角川書店)

「撮るもの」が「撮られるもの」を撮るなかで、「撮るもの」自身はどのような物語を紡ごうとしているのか。 この本は何について書かれた本なのだろうと、読みながらずっと思っていた。アストリット・キルヒヘアという人の物語では、とどまらないと思う。ビー…

雨をうたった歌が好き

梅雨といえば『いま、会いにゆきます』が思いうかぶが、物語のなかで降る雨は、愛する人たちを包み込む慈しみの雨なのだろうかと、僕は疑問をおぼえてしまう。 雨は、一人で濡れるものだ。 ラカンに鏡像段階という説がある。どこまでが自分の身体か判然とし…

耽典籍:女性活躍推進とラナ・プラザ。『990円のジーンズがつくられるのはなぜ?』長田華子(合同出版)

著者の方にお会いしたいな、というのが感想で、それはこういった問題を地に足をつけて研究している年齢の近い研究者の方がいて嬉しかったから、でもあるが、茨城大学の先生だから、という理由が大きい。 茨城は僕の出身地で、茨城大学は父母の通った大学で、…

パフェとダイバーシティと人材育成(とホラクラシー)

パフェは難しい。 そもそも、パフェについて真面目に考えたことがある人はどれほどいるのだろう。人生で30分以上パフェについて考えたことがある、という人は是非名乗り出てほしい。 ともあれ、パフェは難しい。 なぜパフェは難しいか。それは多様性と時間経…

耽典籍:文化が平和を作ることは叶わない。ペンは剣に敵わない。それでも。『暗幕のゲルニカ』原田マハ(新潮社)

「ペンは剣よりも強し」は、僕を育てた学校の校章で、同窓の諸先輩後輩も胸に刻んでいる訓戒だと思う。 が、その解釈は人それぞれに違っているのではないか。 ある人は、高橋是清のように国家の武力・戦争を文治によって引き留めようという覚悟と読むかもし…