米国LGBTの現状:IVLP報告会、組織の中のマイノリティ当事者団体の活動などなど
米国での、LGBTの社会包摂や権利擁護の現状は?
アメリカ国務省が企画する人材交流プログラムであるIVLPに、日本のLGBTアクティビストの皆さんが招かれ、米国各地を巡ってこられたそうで、その報告会を聞いてきました。
今年一番刺激的で学びが多かったので、メモとして。(今年はじまったばかりだけど。)
報告会の記事は、下記。今後も他に出てくると思います。
http://mainichi.jp/articles/20160110/ddl/k13/040/127000c
①組織の中の当事者活動
国務省、国防総省の内部での当事者団体のお話しが、とても面白かった。
LGBTとわかると即クビという時代から、労働者団体として長官と定期面談を持って人事的な話をするまでになったなど、関心しました。
日本では組織外のマイノリティ当事者団体はあっても、組織内のマイノリティ当事者団体は少ないんじゃないかな。僕が知らないだけというのもあるでしょうが。
とりあえず僕は、今の会社で元ニートの会というマイノリティ?団体(2名ですが)をちゃんとやらないと・・なんてね。
LGBTQ(Qはクイア、クエスチョニング)の中でも、トランスジェンダーの方はまた違った困難を抱えるので、そのバランスの話。先の国務省の当事者団体は代表をトランスの方から出すようにしているそうで、そういう配慮はなるほどなぁと思った。
③支援の縦割り
アメリカで盛んな人権運動といえば、当然人種(ハッキリいうと黒人差別)について。あとは移民。そんな他のマイノリティへの権利向上の軌跡を、LGBTの運動にも活用できないか、という話。
意外と縦割りな部分もあるようです。日本でも、そうなっている部分があると思います。
ニート・ひきこもり支援とLGBT支援と自殺予防とか、さらに部落解放とか、横断して学んで連携することはあるけど、個人レベルの交流と知見向上を続ける感じになるのかな?
④ダブルマイノリティ
③の話にも関連して、移民でLGBTとか、ダブルマイノリティといえる人がいる。
家出していて、障がいあり、LGBTという人とか、日本にもいるはず。
⑤地域によるダイバーシティ感覚の違い
アメリカでも日本でも、多様な人がるつぼとなる地域と、古さの残る地域でのダイバーシティ感覚は違う。マイアミとアラバマでは大きく違うし、新宿と佐賀でも大きく違う。
僕はずっと新宿で生きているので、多様性に関する価値観は日本の中でもかなり先進的だと思う。一方で、そうでない地域で暮らす人の感覚にも理解をもたねば。
⑥OutGames
2017年にマイアミで、セクシャルマイノリティの人のスポーツ大会、OutGamesというのが開かれるらしい。これはかなり行ってみたいぞ。
スポーツって、男女に分けて行うものが多く、そこら辺を崩したスポーツを見てみたい。
https://www.facebook.com/OutGamesMiami
素晴らしい報告会でした。虹色ダイバーシティの村木さんの配慮ある仕切りも素敵だった。ワガママを言えば、あと3倍時間が欲しかった!
ちなみに、この会場は東大の駒場。そこを失意で中退した僕にとっては参加するのにかなり心理的抵抗がある場所でした。それを乗り越えて参加してよかった。