耽典籍:現地に行って、現地の人たちと一緒に産業を作る。『中国が喰いモノにするアフリカを日本が救う』ムウェテ・ムルアカ(講談社α新書)

メロンパンフェスティバルに関わっているおかげで、コンゴについて、アフリカについて学ばせてもらい、考えることも多い。

 

先日のMTGで、コンゴ出身の有名人って誰かな・・という話題になり、ムルアカさんだ!あの鈴木宗男の秘書の!と話していた矢先の出版で、ちょっとビックリ。

で、とりあえず読んでみた。ムルアカさん、大学の教員なんかをしながら外交関係の仕事もしている、、らしい。本書での肩書は「国際政治評論家」。

 

『中国が喰いモノにするアフリカを日本が救う』ムウェテ・ムルアカ講談社α新書)。

まあ、、題名への突っ込みは置いておいて・・・、アフリカを舞台に、開発とか援助とかについての報告と提言がある。中国のやり口について苦言を呈しているが、そこから浮かび上がるのは、途上国支援(という表現って、嫌いだけど、まあわかりやすいので)の望ましい姿かと思う。反面教師って、いうのかな。。

 

苦言が呈されているのは、援助が「ひもつき援助」(援助国企業への発注が盛り込まれている援助)になっていて、自国産業の興隆につながらない。のみならず、労働者も中国から大量にやってくるので、雇用にもつながらない。さらに、移民的労働者がそのまま居ついてしまって地元の市場や社会基盤を荒らしてしまう、ということ。一連を、新植民地政策と呼んで批判している。

 

その逆をやればいいんでしょうね。

 

以前コンゴの方からお話しを伺った折、「どのような関わり方が望ましいですか?」と尋ねたら、「現地に行って、現地の人たちと一緒に産業を作っていってほしい」と言っていた。

 

ちょっと草の根活動じみてくるけど、そんな活動をやっている人は知人に何人もいるので、誇らしい。というか、EDAYAだって現地(アフリカじゃなくてフィリピンだけど)で作られた現地法人だし。

 

現地に行って現地の人たちと立ち上げるビジネスって、スケール化させることが大変な印象があるけど、1000人の雇用を生み出すのではなく、10人の雇用を生み出す活動を100人がすればいいのだ(と、EDAYAではいつも言っている)。

 

とか言いながら、僕はアフリカへは行かず、フィリピンにすら行かずに活動をしているのだけど、、それは「現地」というものを何処に置くか、の違いであって、ちゃんと現地前線で仕事はしている・・つもり。

 

とにかく、2016年はもうちょっとアフリカ出身の友人を増やそうかな、と思ったのでした。