2017-08-01から1ヶ月間の記事一覧

38歳のメンバー募集

8月になると誕生日が過ぎる。 不思議なもので、性別を選べる時代になっても誕生日は変えられないらしい。ただこれも時間の問題で、そのうち誕生日も自ら決められる日がくるのだろう。その時は生死も選択制になるのだろうか。 閑話休題、8月に38歳になった。 …

夢抱く粗忽娘、下里夢美/ソーシャルドリームコンテスト応援

2013年の初夏、渋谷西武の2階アクセサリー売り場で珍獣と会った。 下里夢美というその珍獣と僕は、EDAYAとR ethicalさんのアクセサリー販売の売り子として一緒のシフトに入っていた。僕も彼女も販売に不慣れで、通りかかるお客さんにおっかなびっくりしなが…

耽典籍:エシカルと仏教と自らを慈しむこと。『愛する』ティク・ナット・ハン(河出書房新社)

仏教哲学とエシカルはかなり近しく、中でもティク・ナット・ハンが説くインタービーイング(相即/相互共存)は本質と思えて幾冊か読んでいる。 初夏にでた新刊『愛する』は、題のとおり愛について平易な文章を集めた本で読みやすい。が、男女の愛はごく一部で…

耽典籍:U理論と、さまざまな個性と同じ時間を過ごすこと。『虹色のチョーク』小松成美さん(幻冬舎)

読みにくい、と意外にも思った。小松成美さんの本なのに。読む者を引き込み、一気呵成に取材対象のストーリーを追体験させる卓越した伝え手の本なのに、読みはじめてもスピード感をおぼえられず、戸惑った。 手探りをしながら書き進めているみたい。 そもそ…

耽典籍:極薄ガンダリウムの上で踊る太って老いたハムレットについて。『人類は絶滅を逃れられるのか』(ダイヤモンド社)

房総の先っぽまできて、『人類は絶滅を逃れられるのか』を読む。科学や人文学の碩学4人が「人類の未来は明るいか」について賛否に分かれて繰り広げたディベートの収録。 水掛け論的な展開があるので一人ひとりの論考には深い理解を選られないが、全体像を捉…

「紅い木のうた」Eri Liao Trio

台湾原住民タイヤル族出身で東大からコロンビア大学院に行き中退して帰国後ジャズシンガーとして活動中という、僕の同級生らしい謎キャリアのEri Liao(エリ リャオ)。 ついに、彼女のトリオのCD「紅い木のうた」(https://eriliao.jimdo.com/cd/)が発売さ…

耽典籍:読み書き企て夏休み。『チーズ・イン・コーベ』最果タヒ(Sunborn)

今日から夏休み。 最果タヒ『チーズ・イン・コーベ』は夏休みを前にした大学生が、周りとのズレを抱えるちょっと困った同級生と、実家の神戸に一緒に行くことをついつい約束してしまう会話をえがく散文。異物であることを悪びれず引き受ける同級生の少しの寂…

戦争について、20170806

戦争について。小学生のとき、絵に描いたようなガキ大将がいた。江戸時代から続く染物(江戸小紋)職人の次男坊だった。江戸っ子とは、彼によると三代にわたり江戸産まれでないと自称できないらしい。彼のお父さんは戦争のせいで疎開先の長野で産まれた。「だ…