2016-01-01から1ヶ月間の記事一覧

耽典籍:あの娘の主夫に、なりたくて。『「専業主夫」になりたい男たち』白河桃子さん(ポプラ新書)

大学のとき、マジで専業主夫になりたいな、と思ってた。 だって、周りにいる女の子が僕なぞよりずっと頭もよく、世界を見るセンスもよく、バイタリティーもある、ときには腕力の喧嘩でも僕より強い、要はほとんどの点で僕より格上な子だったんだもん。 (具…

耽典籍:ボノボやAIを少数民族と呼ばないのはなんでだろう。『世界を動かす少数民族』高やすはる(幻冬舎)

僕のかかわるEDAYAは、フィリピン北ルソン島の山岳少数民族カリンガのみんなと取り組むプロジェクト。先日も、カリンガから3人の若いメンバーが来て、日本のみんなと交流していった。 少数民族の暮らしや文化とか、現代にどう適応していくのかとかの話は大事…

耽典籍:日陰者を、否認せず黙認せず公認せず「容認」するソーシャルインクルージョン。『性風俗のいびつな現場』坂爪真吾さん(ちくま新書)

ベッ〇ーのおかげで、前著『はじめての不倫学』が売れてらっしゃるに違いない坂爪真吾さんの新刊。 『性風俗のいびつな現場』坂爪真吾さん(ちくま新書)。 性風俗のいびつな現場 (ちくま新書) 作者: 坂爪真吾 出版社/メーカー: 筑摩書房 発売日: 2016/01/07…

耽典籍:ハイブリッドキャリアはマタハラを覆滅するか。『マタハラ問題』小酒部さやか(ちくま新書)

吐き気がする。 小酒部さやかさん並びにマタハラNetを知ったのは、やはり昨年アメリカ国務省の『世界の勇気ある女性賞』がきっかけ。その後、記事やリリースは読んでいたけど、ご本人がマタハラに遭ったときの詳細は、初めて知った。 読んでいて吐きそうにな…

耽典籍:コソヴォ、ルワンダ、アマルティア・セン、エンパワーメント、多様性。『聞き書 緒方貞子回顧録』(岩波書店)

『聞き書 緒方貞子回顧録』(岩波書店)。 聞き書 緒方貞子回顧録 作者: 緒方貞子,野林健,納家政嗣 出版社/メーカー: 岩波書店 発売日: 2015/09/11 メディア: 単行本 この商品を含むブログ (1件) を見る コソヴォという地名を知ったのは、ポーランドのノーベ…

安藤昭太さん(株式会社カルミナ)が拓く、IT×社会事業の可能性と、受け取る手について。

熱い想いを持っていても、届ける手を伸ばせなければ意味がない。届ける手を伸ばしても、受け取る手が伸ばされなければ意味がない。 当たり前のことだけど、忘れてしまう。ソーシャルセクターにいると特に。 何より大事なのは受け取る手のこと。社会、すなわ…

LGBT成人式で思い浮かんだ徒然。誰もがそれぞれに生きにくい、その生きにくさを大事にする、大事にしあう社会。

LGBT成人式、今年も行ってきました。当事者の方の式辞はもちろんだけど、家族・周りの人の式辞がまたも感慨深かった。 ・・というちゃんとした感想は後日として、走り書きで徒然に思い浮かんだこと。 生きやすい社会を目指すことは大前提だけど、ほんとは生…

難民と、僕の先祖のディアスポラ:SOIF大人の寄付あそび「紛争・難民」

www.facebook.com 鎌倉以前にも遡れる、僕の先祖の打越氏(内越氏)は、秋田県と山形県の境の矢島地方に根を張り、由利十二頭と呼ばれた。 長く暮らしたその土地を、徳川政権の樹立期に突如追われる。中央政権の都合で。 徳川幕府の目障り、常陸の佐竹氏を追…

東大を駒場で中退した僕が、14年ぶりに駒場で講義を聞いてきて、惰弱さに憤る話

(偏見とルサンチマンによる妄言) 中退したことのない人にはわかるまい。 中退した人間が、元いた学校の教室に座り、講義を聞くことへの心理的ハードルの高さを。。 先日、LGBTアクティビストの方たちによるIVLP報告会というものに参加しました。ぜひ聞きに…

米国LGBTの現状:IVLP報告会、組織の中のマイノリティ当事者団体の活動などなど

米国での、LGBTの社会包摂や権利擁護の現状は? アメリカ国務省が企画する人材交流プログラムであるIVLPに、日本のLGBTアクティビストの皆さんが招かれ、米国各地を巡ってこられたそうで、その報告会を聞いてきました。 今年一番刺激的で学びが多かったので…

徒然妄念:2016年ガンプラ大予測を眺めながら、Zガンダム好きが思うこと。

どーでもいい話。 早耳ガンプラ情報局さん恒例の2016年ガンプラ大予測が出て、ニヤニヤしながら見ているのだ。毎年、外れるか、全く外れるかのどっちか、みたいな予測だけど、楽しみ。 今年は放送30周年になるZZを軸に、ジ・オリジン、0083で流すみたいな予…

エシカルファッションはブランドではなく、縁起のいい服を着ること。

学生さんから、「エシカルファッションに興味があるのですが、どこで何を買えるんでしょう?」「お金がないのですけど、買えるエシカルブランドはありますか?」という質問をもらうことがあります。 僕なりに拙く答えたものの、まとめとして。 <エシカルを…

耽典籍:ソーシャルインクルージョンの、当事者の歩み。『午後には陽のあたる場所』菊池桃子(扶桑社)

2016年の初読み。 菊池桃子さんが、人事・HR領域でこれからどれほどの活躍をされていくのか分からないけど、冷やかしやお飾りの人ではない、と思う。「1億総活躍国民会議(笑)」での発言などもあったし。 どんな経験に基づいて、もっというと、どんな当事者…