耽典籍:事件は現場で起きているは反知性主義なのか? 『反知性主義とファシズム』佐藤優・斎藤環(金曜日)
まあよく燃えそうなタイトルだこと・・・、と思いながら釣られた。
中盤の宮崎駿論が本のヤマ場なんだろうけど、出だしのAKBについてが一番面白かった。
学問に立脚して事象をとらえるということがコンセプトにあるようなので、「その問いはそもそも神学的には成り立つのか?」という、学問の論証方法・公式に則っているかを議論する場面があり、なるほどと思う。学問というフレームでものをとらえる時に、無茶な問いを立ててはいけないんだろうな・・・と。
印象的だったのは、現場主義と反知性主義についてで、現場が反知性に走ってしまっているという点。現場主義と知性主義の両立というのは、「攻めの教養」とかでより必要とされるとは思うのだけど、ウケが悪いのは肌身でわかる。